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プラセンタの効果とは?種類や成分、品質選びのポイントを解説
美容や健康維持への関心が高まるなか、プラセンタを配合した製品への注目度は年々高まっています。しかし「どのような効果が期待できるのか」「原料による違いは何か」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
本記事では、プラセンタの基礎知識から科学的根拠にもとづいた主な効果、品質を見極めるためのポイントを紹介します。また、サプリメント企画に役立つ製品開発のポイントも解説します。
プラセンタは「哺乳動物の胎盤」
プラセンタ(Placenta)とは、哺乳動物の胎盤から抽出されたエキスを指します。胎盤は妊娠中に母体と胎児をつなぐ臓器であり、わずか10か月の間に受精卵を平均3kgほどの赤ちゃんへと育て上げるほどの働きを持っています。
中国では明代(1368~1644年)の医学書「本草綱目」に「紫河車」として記載され、日本でも1950年代に厚生労働省が医薬品として認可され、現在も更年期障害や肝機能障害の治療に用いられています。
プラセンタは動物性と植物性・海洋性に分類されます。厳密には哺乳類の胎盤から抽出されたものだけが「プラセンタ」と呼ばれますが、市場では植物の胎座や魚類の卵巣膜など、類似した栄養成分を含む素材も「プラセンタ様物質」として区別されています。
動物性プラセンタの主な原料は豚・馬・ヒトです。豚プラセンタは原料を安定的に確保しやすく、価格を抑えやすいことが特徴です。一方で、馬プラセンタはアミノ酸含有量が豊富で、原料自体が希少である点が強みとされています。
植物性や海洋性のプラセンタ様物質は、成長因子を含まない点が動物性プラセンタとの違いですが、豊富なアミノ酸やビタミン、ミネラルを含んでいます。
プラセンタ様物質の代表例が、協和薬品が独自開発した「HDLSOP®(ドルソップ)」です。鮭の卵巣膜から抽出された素材であり、アミノ酸やペプチド、核酸などの栄養成分を豊富に含んでいます。
動物性プラセンタで懸念される感染症リスクがなく、ハラール認証も取得しているため、宗教的な制約のある市場への展開もしやすい素材です。
プラセンタに含まれる主な栄養素
プラセンタの効果を理解するには、まず含まれている栄養素の特徴を知ることが重要です。プラセンタには生命維持に必要な成分が凝縮されており、その成分の多様性が、多角的な有用性につながっています。
【アミノ酸】
プラセンタには、人体で合成できない必須アミノ酸を含む10数種類のアミノ酸が含まれています。アミノ酸は細胞の材料となるタンパク質を構成する基本単位であり、肌のハリやツヤを保つコラーゲンの生成にも関わっています。
とくに馬プラセンタは、豚プラセンタと比べてアミノ酸含有量が多いとされており、その点が高付加価値製品を訴求する際の大きなポイントになります。
【ビタミン】
ビタミン類もバランスよく含まれており、とくにビタミンB群、ビタミンC、ビタミンEなどが代表的です。
ビタミンB群はエネルギー代謝を助け、疲労回復をサポートします。ビタミンCはコラーゲンの生成を促し、抗酸化作用によって細胞の老化を抑える働きを持ちます。ビタミンEも同様に抗酸化作用を持ち、血行促進にも役立ちます。
【ミネラル】
ミネラルではカルシウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、リン、亜鉛などが含まれています。これらは骨や歯の形成だけではなく、神経伝達や酵素の活性化など、体内で多様な役割を担う微量栄養素です。
【核酸と酵素】
核酸は、遺伝情報を担うDNAやRNAの構成成分であり、細胞の新陳代謝に深く関与します。酵素は体内で起こるさまざまな化学反応を進める触媒として働き、代謝の活性化や老廃物の排出を助ける役割があります。
【成長因子】
動物性プラセンタの最大の特徴は、成長因子(グロースファクター)を含む点です。成長因子とは細胞の増殖や分化を促進するタンパク質の総称であり、EGF(上皮細胞増殖因子)やFGF(線維芽細胞増殖因子)などがよく知られています。
これらは細胞レベルの働きを活性化し、肌のターンオーバーやコラーゲン生成をサポートすると考えられています。ただし、化粧品に加工する過程で成長因子は変性しやすいため、厳密には成長因子そのものではなく「成長因子様の作用」として働くとされています。
動物性プラセンタと植物性プラセンタ・海洋性プラセンタ様物質との大きな違いは、この成長因子が含まれないことです。
プラセンタに期待される具体的な効果
プラセンタの効果は美容分野にとどまらず、健康維持の幅広い領域に及びます。ここでは、科学的知見にもとづいて、期待される主な効果について解説します。
美容・エイジングケアへのアプローチ
プラセンタがとくに注目されているのは、美容やエイジングケアの分野です。肌のターンオーバーは年齢とともに遅くなりますが、プラセンタは表皮細胞の増殖を促しターンオーバーを整えることでシミやくすみの改善が期待できます。
また、線維芽細胞を活性化してコラーゲンやエラスチンの生成を促進し、肌のハリや弾力を高める働きもあります。さらに抗酸化作用により活性酸素を除去し、細胞の老化を抑える点でもエイジングケアに役立つと考えられています。
ゆらぎ期の健康サポートと自律神経への影響
更年期は、女性ホルモンの急激な減少により身体と心にさまざまな変化が現れる時期です。プラセンタには内分泌調整作用があり、ホルモン分泌を司る視床下部や下垂体に働きかけて、乱れたバランスを自然な状態へ戻すことを促します。
医療用プラセンタ注射(メルスモン)は更年期障害の治療薬として厚生労働省の認可を受けており、保険適用となっています。
2017年の研究では、12週間プラセンタを1日300mg経口摂取した結果、更年期症状が改善し、とくに心理症状や血管運動症状に効果が認められました。こうした自律神経調整作用により、不眠や動悸の緩和も期待されます。
疲労感や毎日の活力維持に関する働き
プラセンタに豊富に含まれるアミノ酸はエネルギー産生に欠かせない成分で、糖質や脂質の代謝を促して効率的なエネルギー生成を支えます。ビタミンB群も食事から摂取した栄養素をスムーズにエネルギーへ変換する働きを持ちます。
さらに、抗酸化作用によって細胞レベルでの回復が促され、自律神経調整作用により質の高い睡眠が得られることで、翌日の活力維持にもつながります。
肝機能のサポートと全身のコンディション
プラセンタの肝機能サポート効果は臨床現場でも認められており、医療用プラセンタ注射(ラエンネック)は慢性肝疾患の治療薬として厚生労働省の認可を受けています。
成長因子様成分が肝細胞の増殖を促し、抗炎症作用や抗酸化作用によって肝臓への負担を和らげます。このように肝機能が整うことで全身のエネルギー産生が効率化され、疲労感の軽減や肌状態の改善にもつながります。
プラセンタの主な取り入れ方
プラセンタの効果を実感するには、目的や生活スタイルに合わせて適切な取り入れ方を選ぶことが重要です。主な方法としては、サプリメントやドリンク、化粧品、医療機関で行うプラセンタ注射があります。
手軽に継続できる「サプリメント・ドリンク」
サプリメントやドリンクは、プラセンタを日常生活に取り入れる方法のなかでも、もっとも手軽な手段です。カプセルや錠剤は携帯しやすく、ドリンクタイプは比較的早く体内に吸収されるという特徴があります。
経口摂取では成長因子は消化管で分解されますが、アミノ酸やビタミン、ミネラルは吸収されて体内で活用されます。こうした栄養成分を継続的に摂取することで体内の栄養状態が整い、その結果として細胞の活性化や体調の改善につながると考えられています。
美容成分を直接届ける「化粧品(スキンケア)」
プラセンタ配合化粧品には、アミノ酸やペプチドによる保湿効果や細胞賦活作用が認められています。
医薬部外品として配合する場合に用いられる「プラセンタエキス-1」は、厚生労働省が認可した美白成分としてメラニン生成を抑制し、シミやそばかすを防ぐ効果を表示できます。
コラーゲンやヒアルロン酸と組み合わせると保湿力がいっそう高まり、ビタミンC誘導体と併用することで美白効果の向上も期待できます。
医療機関で実施される「プラセンタ注射」
医療機関で行われるプラセンタ注射は最も直接的で即効性の高い取り入れ方です。
日本で承認されているプラセンタ注射薬は「メルスモン」と「ラエンネック」の2種類で、有効成分を直接血中に届けることで成長因子やアミノ酸、ビタミンなどを効率よく全身に行き渡らせます。
一方で、プラセンタ注射を1回でも受けると献血ができなくなる点には注意が必要です。これは厚生労働省の指針にもとづくもので、未知の感染症リスクを完全には否定できないと考えられているためです。
ただし、現時点で国内外においてプラセンタ注射が原因とされる感染症の報告はありません。
高品質なプラセンタを見極めるポイント
プラセンタ製品の品質は、原料の選定から製造工程にいたるまで、さまざまな要素の影響を受けます。ここでは、企業がサプリメントを開発する際に、消費者から信頼される高品質な製品を届けるために押さえておきたいポイントを解説します。
原料の種類・品質
豚プラセンタは入手しやすく、原料コストを抑えやすい素材です。なかでも高品質を重視する場合は、SPF豚(特定病原体不在)の胎盤を原料として選ぶことが望ましいです。
馬プラセンタはアミノ酸含有量が豊富で安全性も高い一方で、価格は豚プラセンタの数倍になる傾向があります。海洋性プラセンタ様物質のドルソップは感染症リスクがなく、ハラール認証を取得しているため、幅広い市場に対応できる原料です。
含有量・純度
プラセンタの含有量表示には注意が必要です。製品パッケージに「プラセンタエキス○○mg配合」と記載されていても、純粋なプラセンタ純末なのか、希釈されたエキスなのかを見極める必要があります。
公益財団法人日本健康・栄養食品協会(JHFA)では、1日の摂取目安量としてプラセンタ純末100mg以上を基準としています。製品開発においては、純末換算での含有量を明確に表示することが望ましいといえます。
製造国・安全性
日本国内で製造されたプラセンタ製品は、GMP(適正製造規範)に準じた厳しい基準のもとで生産されています。
とくに健康食品GMP認定工場で製造された製品は信頼性が高く、トレーサビリティ(追跡可能性)を確保することで、原料の由来から最終製品まで一貫して追跡できる体制が整います。
こうした仕組みがあると、万が一問題が発生した場合でも、迅速に原因を突き止めて適切な対応を取りやすくなります。
プラセンタ配合製品のヒント
プラセンタの効果を最大限に引き出し、市場で選ばれる製品を開発するには、配合設計や製剤技術、独自性の確立がポイントとなります。ここでは、実務に直結する製品開発のヒントを紹介します。
協和薬品では、錠剤の打錠工程やカプセル製造のご相談を受け付けております。
自社打錠機と協力工場で企画から出荷まで対応し、独自素材の活用提案も可能です。
お困りの際にはぜひお問い合わせください。
副剤(ビタミン・コラーゲンなど)を選ぶ
プラセンタは、目的に応じて副剤を組み合わせることで、より大きな相乗効果が期待できます。
【目的別|おすすめの副剤】
| 目的 | 副剤 |
| 美容を重視する場合 | コラーゲン、ヒアルロン酸 |
| 疲労回復を目的とする場合 | ビタミンB群、タウリン、クエン酸 |
| 更年期サポートを目的とする場合 | 大豆イソフラボン、マカ |
| 肝機能サポート | ウコン、オルニチン、セサミン |
なお、配合量のバランスや成分同士の相互作用、安定性もあわせて検討する必要があります。
プラセンタ特有の風味を抑える
プラセンタは特有の風味や臭いが課題になりやすい素材です。
カプセル化を行うと、口に入れた瞬間の風味をほぼ完全に遮断できます。錠剤では、コーティング技術が重要なポイントになります。
ドリンクタイプの場合は果汁やハーブエキス、甘味料を組み合わせることで、風味を自然にマスキングできます。
協和薬品は、長年のOEM製造経験にもとづき多様な製剤技術を蓄積しています。カプセル充填や打錠、コーティング、ドリンク製造など幅広い剤形に対応可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。
「プラセンタ様物質」も検討する
動物性プラセンタには、感染症リスクや宗教的制約といった課題があります。協和薬品の「HDLSOP®(ドルソップ)」は鮭の卵巣膜から抽出される海洋性プラセンタ様物質であり、感染症リスクがなく、安全性の面で明確な優位性があります。
ハラール認証を取得しているため、世界のイスラム人口約18億人に向けてアプローチできる点は、事業拡大の観点から大きなアドバンテージです。アミノ酸、ペプチド、核酸、ヒアルロン酸などを含み、サステナビリティの観点でも評価されやすい素材として位置付けられます。
まとめ
プラセンタは哺乳動物の胎盤から抽出される成分であり、美容・エイジングケア、更年期症状の緩和、疲労回復、肝機能サポートなど、幅広い効果が期待できます。豊富な栄養素と多角的な有用性を持つことから、美容と健康の両面で注目を集めています。
企業が製品開発を行う際には、原料の種類と品質、含有量と純度、製造国と安全性を総合的に判断し、ターゲット層のニーズに合った製品設計を行うことが重要です。
さらに、副剤との組み合わせによる相乗効果の創出や、プラセンタ特有の風味を抑える製剤技術の活用、独自素材の採用などが、製品の差別化につながります。
協和薬品は、GMP認定工場での製造体制・豊富なOEM実績・独自原料ドルソップの供給などを通じて、企業の製品開発を総合的にサポートできる体制を整えています。
原料選定から配合設計、製造、品質管理までトータルでご提案可能です。
独自素材ドルソップをはじめ、差別化を実現する多様なソリューションをご用意しておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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